マイナポイント事業の概要と手続きの要点

Q 「マイナポイント」という言葉を頻繁(ひんぱん)に耳にするようになりました。事業の内容について詳しく教えてください。(菓子小売業)

<回答者>行政書士 寺田 淳

A マイナポイントは総務省が進めている事業の一つで、消費の活性化やマイナンバーカードの普及促進を目的としたポイント還元施策です。上限額は2万円でキャッシュレス決済を利用して商品を購入したり、決済サービスに現金をチャージした場合に最大で25%分のマイナポイントが付与され、キャッシュレス決済が利用できる店舗等での買い物に活用することができます。例えば、スイカなどのICカードに2万円をチャージした場合、25%にあたる5,000円分のマイナポイントが最大で付与されることになりますが、マイナポイントを活用するためには総務省のホームページで事前に予約手続きを済ませておく必要があります。

"期間限定"に留意を

 マイナポイントを予約するにはマイナンバーカードが必須で、マイナンバーカードを取得し、「マイキーID」という特定のIDをパソコンまたはスマートフォンで設定することが求められますが、端末ごとに設定手順が異なりますので、詳細は総務省のホームページを参照してください。

 マイキーIDの設定が完了したら、「使用するキャッシュレスサービス」を選択します。マイナポイントの対応事業者は現在も拡大中で、代表的なサービスに「スイカのJREポイント」や「dポイント」などがあります。選択期間は2020年7月から2021年3月末までとなっており、使用するキャッシュレスサービスは一つしか選択できないのでしっかりと熟慮したうえで選ぶようにしてください。

 ちなみに、マイナポイントの予約には上限が設けられており、予約者数が予算に達した段階で予約手続きそのものが打ち切られる可能性があります。マイナポイントの予約支援サービスを実施している自治体もあるので、予約手続きに不安を感じている方は、各自治体の窓口に相談しても良いでしょう。

以上の手続きを完了することでマイナポイントの利用を開始できますが、マイナポイントの付与には期間が定められており、20年9月1日から21年3月31日までにキャッシュレス決済やチャージをした分にのみポイントが付与されます。マイナポイント事業そのものが期間限定の施策であることに注意が必要です。

 要点をまとめると、マイナポイントを活用するには、20年7月1日から21年9月30日までに総務省のホームページから予約手続きを行う必要があり、予約は予算に達した段階で打ち切られる可能性があります。さらに、マイナポイント事業そのものが20年9月1日から21年3月31日までの7カ月限定の施策であることにも注意してください。上限額は2万円で、ポイント還元も5,000円分が上限です。また、一度選択したキャッシュレスサービスを変更することは原則としてできません。

 なお、これらについては新型コロナウイルスの影響に応じて変更される可能性もありますので、適宜、総務省ホームページや現在開設されている「マイナンバー総合フリーダイヤル」で確認するようにしてください。

提供:株式会社TKC(2020年6月)

(注) 当Q&Aの掲載内容は、個別の質問に対する回答であり、株式会社TKCは当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。 

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