「TKCサイバーセキュリティサービス」の概要と特徴

Q TKCが中小企業向けのサイバーセキュリティサービスの提供を開始したと聞きました。当サービスの概要と特徴を教えてください。(精密部品製造業)

<回答者>株式会社TKC 長子谷典央

A インターネットにより世の中がますます便利になっていく一方、サイバー攻撃による被害が後を絶ちません。最近は中小企業への攻撃が相次いで発生していることから、会社の規模を問わずセキュリティリスクへの早急な対応が急務となっています。

 このような背景から、TKCではクラウド版自計化システム(『FX2クラウド』、『FX4クラウド』など)の利用企業向けに「TKCサイバーセキュリティサービス」の提供を開始しました。中小企業がセキュリティ対策を進める上での課題に着目したサービスで、全て国産のアプリで構成されています。TKCサイバーセキュリティサービスはすでにTKC会員事務所向けに提供を開始しており、現在の導入実績は約4万5,000台にのぼります。

攻撃から守る4つの機能

 このサービスはパソコン1台ごとにインストールしてサイバー攻撃から保護することを目的としたエンドポイント型サービスです。一般的なウイルス対策ソフトとは異なり、次の機能を一つのサービスとして提供しています。

(1) セキュリティ診断(富士通Systemwalker Desktop Navi)
 情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ5か条」に沿ったセキュリティ診断を行います。問題がある場合、利用者にアラート通知し是正を促します。

(2) 新種のサイバー攻撃からの防御(FFRI yarai)
 
振る舞い検知(パターンファイルに依存しない検知方法)で、一般的なウイルス対策ソフトでは検知困難な新種のウイルスや、さまざまな攻撃パターンを検知します。意図せず標的型攻撃メールの添付ファイルを開いてしまったり、危険サイトへのリンクをクリックしたりしても、ランサムウェアの感染といった致命的な被害から高確率でパソコンを保護します。

(3) セキュリティ対策状況の可視化
 
社内のパソコンのセキュリティ対策状況、ウイルス検知状況を一画面で確認することができます。

(4) メール通知
 
ウイルスを検知・防御した場合、指定されたメールアドレスにメールで通知します。

 インストール後は初期設定のまますぐに4つの機能を利用できるため、社内にセキュリティ専任者がいなくても簡単に利用できます。利用は経営者や総務・経理担当者のパソコン(クラウド版自計化システムをインストール済みのパソコン)を想定していますが、クラウド版自計化システムがインストールされていないパソコンへも登録が可能です。なお、インストールはウィンドウズのOSが搭載されているパソコンに限ります。

 セキュリティ対策の必要性を感じつつも何から手を付ければいいのか分からない経営者も多いのではないでしょうか。高度化しつつあるサイバー攻撃に備えるためにも、TKCサイバーセキュリティサービスの利用をご検討ください。お申込みを考えている経営者の方は、顧問税理士(TKC会員税理士)までご相談ください。

提供:株式会社TKC(2023年11月)

(注) 当Q&Aの掲載内容は、個別の質問に対する回答であり、株式会社TKCは当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。 

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